「いん石を手に入れる方法」 萩原・G
流れ星にめぐり合うのは、たいてい銭湯の往き還りだった。
消える前に願い事を唱え終えたことは一度もなかった。
六つ上の兄が中学から「いん石」の話を持ち帰った。
なんでも、流れ星の小さなものは無数に舞っていて、日本にもたくさん降っている。
気が付かないだけで、うちの庭にも降っている。
えっ、うちの庭にも・・・三つ上の姉と目を見合わせた。
しかも、それを確かめる方法がある。
画用紙を庭に置いて、うまくすれば一晩で確認できる。
画用紙、というのになぜかホッとして、姉と一緒に、
木蓮や無花果の木は避けて、植込みからは離して、
四隅は砂利で押さえて・・・完璧といってよかった。
話からすれば、朝には、小さいけれど2つや3つの「いん石」が手に入る。
夜中にも、縁側のガラス越しに庭を眺めた。
翌朝、興奮気味のわれわれが画用紙の上に確認したのは猫の足跡だった。
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